第26回新潟県女子駅伝競走大会
第26回新潟県女子駅伝競走大会(新潟陸上競技協会主催)が2021年11月7日、長岡市営陸上競技場をスタート&ゴールに2年ぶりに開催され、長岡ACが1時間16分04秒で優勝した。準優勝は十日町、3位は新潟明訓高校。三条レディスは11位、燕は13位だった。
9時から行われた開会式は感染症対策のため、1区の走者だけが整列。磯田達伸長岡市長(市民協働推進部茂田井裕子部長代読)は「駅伝は一本のタスキをつなぐ姿が勇気と感動を与えてくれる。選手は、その責任やプレッシャーも大きいが、プレッシャーを力に変え、日頃の練習の成果を存分に発揮し、熱い走りで大会を盛り上げてくれることを期待します」と激励。長岡市スポーツ協会の市村輝男会長は「非常に制約がある中でコンディションを整えてきた。その力を十分に発揮して長岡の秋の道、風景を楽しみながらタスキをつないでください」と挨拶をした。十日町チームの福原陽(はる)選手は「我々選手一同はコロナ禍で大会が開催される喜びと感謝の気持ちを持ち、地域の代表として最後までタスキをつなぐことを誓います。」と選手宣誓をした。
大会には県内各地区の代表16チームが出場。午前11時にスタートした16人はトラックを1周と4分の3周して陸上競技場を出発。大手大橋を渡り中央図書館までの1区5.52kmを走る。2区はJA越後ながおか栖吉支店前までの2.82km、3区は栖吉町で折り返し再びJA越後ながおか栖吉支店前までの4.73km、アップダウンがある難コース。第3中継点から中央図書館前までの4区2.82km、さらに大手大橋を渡り陸上競技場まで戻る5区5.21km、合計21.1キロで優勝を争った。
長岡ACは1区吉原颯織(長岡高2年)がトップと31秒差の6位、2区山田優花(堤岡中3年)が区間3位で総合順位を2位に上げると、サラ ワンジル(帝京長岡高2年)が大会新記録となる区間賞の走りで40秒差を逆転しトップに立つと、4区柿倉七南(堤岡中3年)、5区近藤結衣(長岡大手高1年)とつなぎゴールテープを切った。十日町は1、2、4、5区で区間賞を取る走りを見せたが及ばず2位。長岡ACは9年ぶり、3回目の優勝。
総合成績
総合成績、区間賞は以下の通り。
順位 | チーム名 | タイム |
---|---|---|
優勝 | 長岡AC | 1時間16分04秒 |
準優勝 | 十日町 | 1時間16分18秒 |
3位 | 新潟明訓高校 | 1時間18分36秒 |
区間 | 記録 | 選手名 | チーム |
---|---|---|---|
1区 | 19分47秒 | 福原 陽 | 十日町 |
2区 | 10分16秒 | 阿部和夏 | 十日町 |
3区 | 15分32秒(大会新) | サラ ワンジル | 長岡AC |
4区 | 9分49秒 | 大塚彩世 | 十日町 |
5区 | 19分14秒 | 山田寿々菜 | 十日町 |
三条レディスは11位
三条は一般1人、高校生3人、中学生4人の計8人をエントリー。2年ぶりの大会で、大会経験者は1人だけ。それでも目標は入賞を目指す、ということで8位以内。
「彼女の参加がチーム的に大きかった」(西山猛彦監督)という小林杏実(あみ・24・嵐南小学校教員)を1区に起用。400mが専門で長くても800mの小林が長距離に取り組んだのは9月になってから。それでも1週間前の3000mタイムトライアルでチーム内で1番になり、「エースに1区のエース区間を任せた」(西山監督)、「最後まで粘っていい走りをしてくれた」。
2区丸山加奈(三条東高2年)はシンスプリントに痛みがあり、2回目のワクチン接種も重なり1週間程は十分な練習ができずに、普段の力が出しきれずに16位。
県大会でも上位に入る実力の山崎夢夏(大崎学園中1年)は3区で区間9位。「もっと走れた」(山崎)と悔やんでいたが、西山監督は来年に期待をかける。4区横山陽春(第四中1年)は春・夏と練習を積んでタイムも急激に上げてきてメンバー入り。「だいぶいい走りをしてくれた」。20分切りを目標に走った5区西山愛唯実(新潟高2年)は、目標にあと僅か届かなかったが区間9位の走り。総合順位を11位まで押し上げた。
2019年の17位から11位に順位をアップ、タイムも7分程縮めた。目標の8位には届かなかったが「かなりよかった」(西山監督)。9月からは男子と一緒に練習をしてオール三条で取り組んだ結果が出た。来年はさらに発展させる構想を描く。今年のメンバーのうち、何人かは「来年も走ってもらえると思う」。そこに女子駅伝経験者で県内にいる20代の元メンバーが加わればさらに層が増しそうだ。
燕は13位
「今年はチーム作りが出遅れたので、やっと集まったメンバー」(丹治えつこ監督)で戦った燕チームだが、2019年の総合順位15位から13位へと2つ順位を上げた。一般3人、高校生1人、中学生4人の計8人のチームは平均年齢が少し高め。大会経験者も1人だけだった。
1区渡辺美紀(36・新潟ノーミ(株))は「5キロが短かった」と自分のペースで走って区間14位。2区には中学駅伝県大会で2位の吉田中メンバー、橋本和叶(吉田中3年)を起用。橋本は区間賞を狙ったが悔しい2秒差の2位。悔しいけど自分では「いい走りだった」(橋本)と納得。細貝唯莉(燕中3年)は高校生が走ることが多い3区を区間11位で快走。「4.73kmを良く走ってくれた」(丹治監督)。
4区は深澤陽菜(吉田中2年)。深澤も中学駅伝県大会2位の吉田中メンバー。下りのコースを「突っ込んでいけた」走りで区間3位、総合順位を8位に上げた。5区の佐藤美音(46・主婦)は2〜3年前からジョギングを始めたばかり。学生時代は陸上部ながら専門は高跳びや短距離。初めての駅伝出場ながら区間13位でゴール。「スピード練習をもっとやりたい」「再度チャレンジしたい」と前向きに大会を終えた。
丹治監督は「中学生が頑張ってくれたので、もうひと頑張りあればとも思った」が「何よりもみんなが楽しく走れたのがよかった」。「燕は中学生が充実している。来年はパワーアップしていけると思う」と入賞を目指す。
(敬称略)
第26回新潟県女子駅伝の様子
2021年11月7日(長岡市営陸上競技場・大手大橋付近)
表彰式
Comments are closed