県央アスリートフォーラム 〜県央で頑張る選手・指導者につたえたいこと〜
オリンピアン、X-GAMESチャンピオン、4回の日本一から世界を目指す陸上女子選手。新潟県の県央地域で活躍するトップアスリート3人が、競技を始めたきっかけやメンタル、トレーニング方法、世界を目指す意識などリアルな話をざっくばらんに語るフォーラムが開催された。
県央アスリートフォーラム〜県央で頑張る選手・指導者につたえたいこと〜
県央スポーツネットワーク(中條耕太郎会長)は県央地域で活躍するトップアスリート3人をパネリストに迎え、県央で頑張る選手・指導者につたえたいことをテーマに「県央アスリートフォーラム」を10月25日、三条市体育文化会館マルチホールで開催。三条高校陸上部や分水高・万代高カヌー部などの競技者やスポーツ指導者、関係者など120人ほどが参加した。
参加アスリートはカヌースプリントで東京2020五輪出場の當銘孝仁選手、X-GAMES 2022 CHIBA優勝のBMXプロライダー早川起生選手、陸上競技200mで全中・インハイ・U20日本選手権、100mで国スポ優勝の秋澤理沙選手の3人。
パネリストプロフィール ⇒
県央スポーツネットワークは三条市、燕市、加茂市、田上町、弥彦村、見附市のスポーツ協会で構成し、県央地域一帯のスポーツ振興を担い、スポーツをつなぐネットワーク。
開会で中條会長は「(レッドブルのスポンサードを受けている)早川選手が来るということでレッドブルのキャップをかぶってきた」が、そのキャップはドライバーズチャンピオン4回、優勝53回、2009年から14年までレッドブルに所属した「F1レーサーのセバスチャン・ベッテルが好きだから」だと切り出し、「かつてWBCで大谷選手が憧れるのをやめましょうと言ったが、我々は憧れることをやめずに、こういった選手に憧れ、目標にすることで頑張れる。皆さんにも目指していただきたい」と挨拶をした。
當銘、秋澤選手が動画を見ながら自己紹介、競技の説明などを行ない、早川選手はステージの上でBMXに乗り、実際にフラットランドのパフォーマンスを見せると、会場からは「回る、回る〜。うわぁすごい!!」と拍手が起こった。
スポーツMCの中村和博氏が進行をつとめ、3人のアスリートに競技を始めたきっかけやメンタル、トレーニング方法、世界を目指す意識などリアルな話を聞いた。
スポーツに出会ったきっかけ
スポーツに出会ったきっかけについて當銘選手は「子供の頃、野球、サッカー、バドミントンなどいろんなスポーツをした。カヌーは地元の伝統行事『ハーリー』があって舟を漕ぐのが好きになった。その延長がカヌーで、競技を始めた」。
秋澤選手は「小学1年から6年までヒップホップやロックダンスをやっていた。両親も陸上をやっていたので、中学から本格的に陸上を始めた」。早川選手は父がYOUTUBEで自転車を見つけたのがきっかけで「中学1年の時に誕生日の前借りで6万円くらいの自転車を買ってもらった。それまでいろいろなことが続けられなかったが、熱意を伝えてなんとか買ってもらった」と話した。
トレーニング
トレーニングについて當銘選手は「高校から始めたカヌーは朝練や授業が終わってからの練習も結構長くやった」、練習でルーテインを決めると「海外遠征などの機会が増えると、環境は同じじゃないので、(決めすぎないで)応用・適応が大事」だと経験を述べた。
早川選手は「結構、コツコツやるタイプ」、自分が自分を認めてないとメンタル的に無理になるので「自分はすごいんだ」と自分に暗示をかける。秋澤選手は「中学の時は友達と一緒に、高校でも楽しむことを重点に練習をしている」と三者三様。
メンタル
「楽しまないと伝わらない気がする」早川選手はBMXに乗って演技をする時は「笑顔」を心掛けている。
すごく緊張する秋澤選手は「緊張はダメなことではないと思っている。緊張すると逆にすごく集中できる。自分のレーンだけに集中して楽しもう」といつも思っている。
レース中に考えていること
早川選手は「演技中の記憶がなくて」後で動画を見てミス等を確認する。「ライディング中に何かを考えられるのはきっと集中してないのかな」。
秋澤選手は短距離は一瞬で終わってしまうので「本当に記憶が全然なくて、ゴールした瞬間に“ゴールしたんだ”」という感じ。
ケガをするのはいいことの前兆
秋澤選手は中学2年で全中(全国中学校総合体育大会)で優勝したが、故障で連覇を諦めた中学3年の時に、来燕した陸上の五輪メダリスト飯塚翔太選手から「ケガをするのはいいことの前兆」とアドバイスをされ、その時から怪我を前向きに捉えるようになり「怪我を乗り越えた後のことを考えて、今やれることをやっていこう」と取り組むことにしている。
もう一回オリンピックへ
最後に、秋澤選手は「オリンピックと世界大会に出場することが夢。しっかり応援される選手になり続けて頑張りたい」。早川選手は「メジャーじゃないスポーツなので、こういう場でパフォーマンスできることがありがたい。もっとパフォーマンスさせてもらえるよう頑張りたい」。當銘選手は「二人の若い熱量でなんか熱くなった。もう一回オリンピック行きたくなりました」と熱い想いを語ると、数々のスポーツシーンを実況してきた中村さんは「こんなすごいアスリート3人が県央地区ゆかりだったり住んでたりとか、もっともっと発信していくべき。めちゃくちゃ無限大の可能性がある」と興奮気味に話した。
【當銘孝仁(とうめたかのり)選手プロフィール】
三条市スポーツ協会アンバサダー
カヌースプリント
沖縄県糸満市出身
東京2020五輪出場
2024年度カヌースプリントC-1日本代表
【早川起生(はやかわきお)選手プロフィール】
プロライダー/レッドブルアスリート
BMX フラットランド
新潟県見附市在住
X-GAMES 2022 CHIBA優勝
【秋澤理沙(あきざわりさ)選手プロフィール】
東京学館新潟高等学校3年
陸上競技100m・200m
新潟県燕市出身
2021年全国中学校総合体育大会女子200m優勝
2024年全国高等学校総合体育大会女子200m優勝
2025年U20日本選手権女子200m優勝
2025年国民スポーツ大会少年女子A100m優勝
県央アスリートフォーラムの様子
2025年10月25日(たいぶん)
早川起生選手のBMXパフォーマンス
記念撮影
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