燕さくらマラソン大会のゲストランナー永田務選手
東京2020パラリンピック競技大会男子マラソン銅メダリストの永田務選手(38)が2022年3月17日、新潟県燕市の鈴木力市長を表敬訪問した。永田選手は4月16日に開催される「第33回燕さくらマラソン大会」のゲストランナーとしてハーフマラソンの部に出場する。
永田務(ながたつとむ)選手は1984年、新潟県村上市出まれ。村上第一中学校、村上桜ヶ丘高校卒業。新潟県身体障害者団体連合会所属、新潟市西区在住。中学、高校と陸上部で活躍。高田自衛隊でも陸上部に所属し、2007年に初マラソン。自衛隊除隊後、マラソンやウルトラマラソン大会に出場。2010年、26歳の時に、勤務中の事故で右腕を大けが。まひが残った。2021年2月のびわ湖毎日マラソン大会で254位、2時間25分23秒のT46(上肢障害)クラスアジア新記録で東京パラリンピック出場を決めた。
2021年9月5日、東京2020パラリンピック最終日に陸上男子マラソンに初出場。30km付近で4番手に落ちたが沿道からの声援で3番手に浮上。3位でゴールし銅メダルを獲得した。
スーツ姿の永田選手は午後1時半、市長室に鈴木市長を表敬訪問。ゲストランナーとしてハーフマラソンの部に出場する燕さくらマラソン大会への意気込みなどを歓談した。鈴木市長は永田選手が持参した銅メダルを、脂性なのでと白い手袋をして手に取ると、「視覚に障がいのある人にもわかりやすいように3番と書いてあり、種目が書いてある」と永田選手が説明。市長が選手村の食堂で燕市の食器が使われていたことをご存じでしたか?と尋ねると、「帰ってきてから(知った)」「国際舞台で燕製品が使われていた。『燕すごいなぁ〜』とすごく感激した」と答えた永田選手に燕市製のカトラリーを贈呈。永田選手は感激しつつも「これに見合った料理が出るかなぁ」。
マラソン大会について永田選手は「桜が観れるのかな、というのが楽しみ」と話すと市長は「天気さえよければすごくいい感じ」で、桜と菜の花が咲き誇る中で開催された第30回大会が「空の青、桜のピンク、菜の花の黄色がすごかった」と説明すると、永田選手は「晴れたところで走るのが一番気持ちいい。新潟の選手はみんなこれを待ち望んでいる」と快晴となることを願った。
燕さくらマラソン大会(燕市など主催)は4月16日、大河津分水さくら公園(燕市五千石)を発着点とする燕マラソンコースで開催され、ハーフマラソン、10km、3km、2km、ウォーキング5kmの5種目を実施する。県内外からハーフマラソンに817人など、合計1643人のエントリーがある。申し込みは締め切られていて、当日の受付はしない。コース沿道での応援・観戦も密集エリアになる可能性があることから控えるように呼びかけている。
燕さくらマラソンの様子(2021.04.17)
続いて行われた報道陣の取材で永田選手は「三条・燕総合グラウンドでもよく練習をしている」「知り合いも燕に沢山いる」と燕市との関わりを話し、燕さくらマラソン大会では「一生懸命走って、その中で楽しみたい。桜が見られたら」とした。
東京パラリンピックについては「(自身の中で)これまで思っていたパラリンピックのイメージがガラッと変わった。声援や注目が力になって、今回の結果になった」と応援してくれた人に感謝。「この大会1回きりではなく、(障がい者スポーツの)火が消えないこと」を願っていて、「県内のレースに参加することもすごくありがたい」。銅メダルを獲得したことは「個人的には悔しさの方が大きい」、「メダルを見たくないくらいの悔しさ」だったが、メダルを触らせてもらった人が「頑張れるよ」と言ってくれて生活の励みになっている人がいたり、メダルを凄く喜んでくれる人が沢山いたことが救いになった。
次回大会のパリパラリンピックではT46クラスマラソンが除外されパラ大会での金メダル挑戦は叶わないが、自身が持つアジア記録の更新や、2時間20分の世界記録を目標に据える。6月に開催されるパラ日本選手権では1500mに出場予定。昨年10月の新潟県駅伝では村上市チームで出場、第8区(9.5km)を区間5位の32分03秒で走るも「不甲斐ない走りで自分自身に腹が立っている」と今年の同大会で「村上市の入賞に貢献したい」と誓う。
さくらマラソンに出場する選手へ「新潟の春を感じながら元気よく楽しく一緒に走りたい。皆さんの目標に向かって頑張って欲しい」とエールを贈る。
表敬訪問の様子
2022年3月17日(燕市役所)
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