【カヌー】當銘孝仁選手パリ五輪出場ならず カヌースプリントアジア大陸予選

2024 ACC アジアカヌースプリント&パラカヌー選手権大会
パリ2024カヌースプリントアジア大陸予選

カヌースプリント競技のパリ五輪出場をかけたアジア大陸予選が開催され、プロカヌーアスリートとして新潟県三条市を中心に活動する當銘孝仁選手(とうめたかのり・31)=アーネスト=が決勝で8位となり、パリオリンピック出場を逃した。

(投稿/2024年4月21日)

2024ACCアジアカヌースプリント&パラカヌー選手権大会最終日が4月21日、海の森水上競技場(東京都江東区)で開催され、男子カナディアンシングル(MC-1)1000mの準決勝、決勝などが行われた。
當銘選手はMC-1 1000m種目で予選を3位で通過、決勝に勝ち上がったが、決勝で8位となり、1位・2位の選手に与えられる代表枠に届かずパリオリンピック出場を逃した。當銘選手は2021年の東京オリンピックに出場し、2大会連続の五輪出場を目指していた。

午前10時50分頃にMC1-1000m決勝のレースがスタート。
先行したのは1(タジキスタン)、4(イラン)、7(カザフスタン)レーン。3レーンの當銘選手は1艇身ほど後をついていく。1、7レーンがスピードにのると當銘選手との差がさらに広がる。残り500mで7レーンがトップに。當銘選手は6位争い。残り250mから4レーンがスパートしそのままフィニッシュ。1位は4レーンのREZAEI選手(イラン)、2位は5レーンのLAI選手(中華民国(台湾))、3位は8レーンのMIAO選手(中国)。當銘選手は8位。トップから大きく遅れ11秒以上の差をつけられてのゴールだった。

男子カナディアンシングル1000m決勝の結果は以下の通り。
男子カナディアンシングル1000m決勝の結果
男子カナディアンシングル1000m決勝の結果のダウンロード↓

メディアの取材に答える當銘選手

メディアの取材に答える當銘選手

レース後のメディアの取材に「最高のコンディション」(當銘選手)で臨んだレースだったが、「スタートからあまり艇が走っていなかった」、「昨日の追い波のイメージがあって、向かい波の今日の波に対応しきれなかったことが一番の敗因」とレースを振り返った。実力を出し切れなかったということか?の質問に「出し切れなかったと言えば出し切れなかったし、持てる力はだしたとも言えるが、レースで出来たことが全て」で「1000メーターに適した体に作り上げてきたし、自分としてはもう一番いい状態だった」と話した。

また、今後のことは所属先との話をしてからだが「身を引くべき適切なタイミング」だと競技生活からの引退を示唆した。出来としては過去にないくらいの出来だったが「プロとして決められた時間内に(ミッションを)やりきる力、そこも求められる」と語り、「カヌー競技者としてすごい幸せな競技人生を送らせてもらった」と振り返った。

三条市や新潟県、故郷の沖縄から応援をしてくれた市民には「今日も会場に足を運んでくださる方もいて、突き放さずによくここまで応援をしていただいた。そういう方々が1人でもいるというのはすごい誇りですし、本当にありがたかった」と感謝をした。

会場には滝沢亮三条市長、前三条市長の国定勇人衆議院議員、アーネスト株式会社の鈴木一矢社長、新潟県カヌー協会の柴田圭介副会長等が応援に駆け付けており、時折り涙をぬぐいながら結果報告をする當銘選手を「勝負の世界だから。三条に胸を張って帰ってきてほしい」と励ました。

F-SPOの取材に滝沢市長は「結果は悔しい結果となったが本当に最後まで諦めないプレーを見せていただいて、感動しました。」、三条市長時代から応援をしている国定代議士は「大きな期待を胸に最後までよく頑張ってくれた。結果は残念だったが可能性という夢を追いかける姿をみせてくれたことを感謝する」、鈴木社長は「ただ残念です。体調悪かったんでしょうか?」、柴田副会長は「悪くても3、4着だと思っていた。どうしちゃったんだろうってちょっと不思議なレースだった」と述べた。

[當銘孝仁選手プロフィール]
沖縄県糸満市出身。大正大学卒業後の2015年から2022年3月まで三条市スポーツ協会(当時は三条市体育協会)に所属。沖縄水産高校時代に始めたカヌースプリント・カナディアン競技でインターハイ、インカレ優勝。ジュニア、U23、A代表と各年代の日本代表として活躍。世界選手権やワールドカップにも出場。リオオリンピックでは出場まであと一歩と迫った。東京オリンピックへは男子カナディアンペア(C-2)1000mでの出場を目指しシニア世界選手権大会やアジア選手権に挑んだ。特にアジア選手権ではトップと0.17秒の僅差まで迫るも、日本の出場枠獲得には至らなかった。その後、シングル(C-1)1000mの東京五輪代表選手選考会で優勝し、2021年8月、東京五輪に出場した。
2022年4月からアーネスト株式会社(新潟県三条市福島新田)に所属し、プロアスリートとしてパリ五輪出場を目指して活動をしている。

[訂正]
當銘孝仁選手の年齢を間違えておりました。お詫びして訂正いたします。(F-SPO)

パリ2024カヌースプリントアジア大陸予選の様子

2024年4月21日(海の森水上競技場)

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