【プロレス】ジャイアント馬場の生き方は子供たちにとって一つのモデル

『うえをむいてあるこう〜ジャイアント馬場、世界をわかせた最初のショーヘイ』出版記念講演会

3月24日、三条市出身のプロレスラーで名誉市民の故ジャイアント馬場(本名 馬場正平)氏の生涯を振り返るドキュメンタリー絵本『うえをむいてあるこう』の出版記念講演会が開催され、作者のくすのきしげのり氏による講演とトークショーが行われた。

(投稿/2024年3月25日)


『うえをむいてあるこう〜ジャイアント馬場、世界をわかせた最初のショーヘイ』は馬場さん没後25年記念として、児童文学作家の第一人者、くすのきしげのり氏がストーリーを書き下ろし、人気急上昇の漫画家・坂上暁仁氏が絵を執筆して2月に出版された。(303BOOKS/A4/40ページ/フルカラー/1,980円(税込))

講演会は24日午前10時半から三条市図書館等複合施設「まちやま」で、第1部はスペシャルトークショー、第2部に講演会が行われ、馬場さんとくすのきさんのファン等90人程が会場を埋めて、熱心に聞き入った。

いろんな出版社に提案したが企画は通らなかった

トークショーではくすのきさんと馬場さんのめいの緒方理咲子氏(株式会社H.J.T.PRODUCTION)、常松心平氏(303BOOKS代表取締役社長)の3人が制作秘話などを語った。
緒方さんは、14歳の時に馬場さんを叔母の元子さんから紹介されたが「(プロレスラーとしてよりも)馬場正平という一人の人間としての付き合いの方が大きかった」と話し、2020年に孫が生まれたことがきっかけで、ジャイアント馬場を知らない孫世代に、苦境の中で“上を向いて歩こう”とした叔父を紹介することで「自分はどう生きるのか」を伝えたかった、と語った。


「金曜日にはプロレス中継を見て土曜日は学校でプロレスごっこをしていた」くすのきさんにとって「ジャイアント馬場さんは本当にスーパースター」。リング上での活躍もさることながら、いろんな場面で見かける笑顔が印象的でその人生を描きたいと思って、いろいろ考えていろんな出版社に提案したが企画は通らなかった。「その時に手を挙げてくれたのが303BOOKSの常松社長さんでした」。最初に“うえをむいてあるこう”というタイトルでいきたいと提案を受け「これだったら書けるな」と作品を一気に書き上げた。

常松さんは「半年前まで緒方さん、くすのき先生にも面識がなかった」。自分で調べて、たまたまこのタイトル「うえをむいてあるこう」でいきたいと話したら、2人から「それはいい」と言われて「その瞬間は本当に一つのチームが生まれたような気がした」。絵を描いた坂上暁仁(さかうえあきひと)氏は「馬場さんの映像を片っ端から見て、馬場さん像を新たに作り上げた。どこか漫画のようなタッチもありつつ、本の中で馬場さんが息づいて戦って、人生を作ってくというのが、彼が職人を描くような筆致で描かれている」と紹介した。

馬場さんの生き方は子供たちにとって一つのモデル

第2部はくすのきさんが「作者が語る作品の世界」をテーマに講演を行った。
「うえをむいてあるこう」について、絵をスクリーンに映しながら「1938年1月23日、新潟県三条市で1人の男の子が生まれました。・・・」と作品を朗読。この作品に携われて「本当に嬉しかった。(困難な状況でも)諦めずに前を向いてチャレンジを続けた馬場さんの姿。今の子供たちにこそ伝えていきたい作品になった。大変な状況になった時にどう考えるか、自分の人生をどう作っていくのか。馬場さんの生き方は子供たちにとって一つのモデルになる」と述べた。

「頑張ることって大事なんやな」ということを子供たちに伝えたい。“職業”と“生き方”を合わせて、これからの時代を生きていく子供たちには、夢とか志を持ってほしい。それは仕事に就くことがゴールではなくスタートだから。学校の先生になりたい、だけだったら学校の先生になったらゴール。でも「どんな先生になりたいか」という(夢とか志を)持っていたら、先生になったことがスタートになる、と語った。

他にも「たべる たべる たべること」「おこだでませんように」「ぼくはなきました」「ふくびき」「ライフ」の5作品を朗読、紹介した。

元教師だったくすのきさんは、特別支援学級の担任でスーパーに買い物の練習に行く時に毎年思うことがあった。「もし子供たちが間違えてお金を払っても、正くお釣りを返してくれるような世の中だったらどれだけ生きやすいか」そんなことをいつも考えていた。「人を信じられるということはそこに希望を持って生きられる。そういうことを考えながら(作品を)書いている」と言葉を重ねた。

パネル展示は3月28日まで

同館1階では出版社から提供された絵本からのパネルや、馬場さんのアンドレ・ザ・ジャイアントとの試合や32文キックをしている写真、プロ野球選手時代、元子夫人とのツーショット写真なども3月28日まで展示していて誰でも見学できる。

[くすのきしげのり氏プロフィール]
1961年生まれ、徳島県鳴門市在住。児童文学作家。絵本「おこだでませんように」「メガネをかけたら」(ともに小学館)が青少年読書感想文全国コンクール課題図書となる。「おこだでませんように」は第2回JBBY賞受賞。「いちねんせいの1年間シリーズ」(講談社)など200作品を超える著作は海外でも広く読まれている。
[坂上暁仁氏プロフィール]
1994年、福岡県生まれ。漫画家、イラストレーター。第71回ちばてつや賞にて「死に神」が入選。初の単行本「神田ごくら町職人ばなし」が「このマンガがすごい! 2024」オトコ編で3位に。

「うえをむいてあるこう」出版記念講演会の様子

2024年3月24日(まちやまサイエンスホール)


会場の様子

パネル展示の様子

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