2年生で全中陸上制覇！ 秋澤理沙さん
2022年の顔として燕市スポーツ協会広報誌「つばさ」の表紙を飾ったのは中学2年生の秋澤理沙（14）さん。2年生で「全中陸上」を制覇し、女子100mで新潟県、200mで北信越・新潟県の中学記録を持つスプリンターが陸上競技を始めたのは2年前。両親も100mの記録保持者という短距離のサラブレッドの目標は「全中連覇！」。
新潟県の燕市スポーツ協会（田辺良文会長）で年1回発行している広報誌「つばさ」は、その年に活躍をした人にスポットをあてて紹介している。2022年1月1日発行の「つばさ」vol.15の表紙は2年生ながら「全中」（全国中学校体育大会）陸上競技大会女子200mで優勝した燕市立吉田中学校の秋澤理沙さん。昨年11月末、秋澤さんと母・絵理さんに同協会の広報担当者と一緒にスイーツを食べながら話を聞いた。
小学生の時はHIPHOPとロックダンス
秋澤さんが陸上競技を始めたのは中学生になってから。小学1年生の時に絵理さんが広報誌で見つけた燕市・吉田地区の総合型地域スポーツクラブのHIPHOPダンス教室に通い始め、3年生から6年生まではジャンルが少し違うロックダンスを習っていた。両親ともに元スプリンターだが、秋澤さんが自然と陸上競技の道に進むのを見守っていた。それまでの体づくりにいろんなスポーツを、バランスのいいい動きができるモノをやらせたい、「外国のトップアスリートもやっている人が多いダンスがいいかなぁ」（絵理さん）とHIPHOPダンスを薦めた。
好きなのは200m、得意なのは100m
中学の部活で陸上部に入部したが、新型ウイルス感染症拡大の影響で練習もままならず、多くの大会が中止となった。2年生になるとぐんぐんと成績を伸ばす（表参照）。100mでは、5月の中越記録会で12秒50で1位。7月の県中学大会準決勝で12秒09の新潟県中学記録をマーク、決勝では追風参考ながら11秒88で優勝。8月の北信越中学大会で北信越中学記録の11秒98で優勝。10月のU16陸上大会は11秒87の中2歴代最高タイムで準優勝した。
「好きなのは200m」の200mでは県中学大会で24秒66（新潟県中学記録）で優勝。全中大会予選で24秒62で県中学記録を更新し北信越中学記録も塗り替えた。同決勝では向かい風3.1mの中で24秒72で優勝した。
秋澤理沙さん2021年主な大会記録のダウンロード↓
30年ぶりに母の記録を更新
秋澤さんは30年ぶりに母・絵理さんがもつ100mの県中学校記録を更新したが、特段意識をしていた訳ではなかった。目標は常に自己ベストの更新。
東京学館新潟高校陸上部監督で100m新潟県記録保持者の父・和宏さんからは技術的なアドバイスなどはほとんどないが、「謙虚に」や「競技者の前に「人間力」」などの言葉がけはよくされる。全中の決勝の時には「自分の走りをして楽しんでこい」とアドバイスされた。
全中の200m決勝レースは「オンユアマーク、セット、まで緊張していた」。調子は良かったがレースのことはほとんど記憶にない。「100mのコーナーを抜けた時」に勝ったと確信したが優勝の実感は「今もあまりない」。
U16陸上大会では、全中では実現しなかったライバルたちとの直接対決を楽しんだ。「最初はリードしたが途中から1位になったロスさんが出てきて「あ、やばいな」」と思ったレースについて絵理さんは「「やばいな」から落ちたよね、意識したからね」と指摘。しかし自己ベストを更新して準優勝した。秋澤さんは「全中100m1位の早い人と走れて楽しかった」と振り返った。
スノーマンのライブチケットが最大のご褒美
秋澤さんはジャニーズアイドルのスノーマンが大好きで、勉強では数学が苦手な普通の女子中学生。12月26日に朱鷺メッセで行われたライブチケットが当たったことが最大のご褒美となった。
目標は11秒70
中学最終学年となる2022年の目標は「全中連覇」。そして自己ベストの更新。100mでは11秒70、200mでは中学記録の23秒99を目標にすえる。
昨年10月には東京2020オリンピックに出場した陸上の飯塚翔太・金井大旺選手による燕キャプテンミーティング、ミズノビクトリークリニックが開催されトレーニング方法などを学んだ。憧れの飯塚選手と直接話す機会もあり、足の疲労骨折で現在フルトレーニングができない秋澤さんは、怪我をしている時の心の保ち方や体幹トレーニングなどについても教えてもらった。
スプリント練習ができるようになるまでは、サーキット練習をしたり体幹を鍛えながらオンシーズンに備える。
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