【銃剣道】粟島へしおかぜ留学する詠音くんとの送別試合 元気道場

新潟県三条市で活動する銃剣道の元気道場(滝沢元気代表)では、4月から粟島浦村の中学校にしおかぜ留学する金子詠音(えいと)くんを送る会を開催。自立するために旅立つ詠音くんと送別試合で木銃を交えた。


詠音くんは2021年3月24日に卒業式を迎える三条市月岡小学校の6年生。中学1年生となる4月からは親元を離れて、村が進めるしおかぜ留学生として粟島浦小中学校に入学する。元気道場では、留学のため小学1年生から続けてきた銃剣道を一旦休むことになった詠音くんを送る会を3月21日午前10時から、三条市体育文化会館マルチルームで開催、送別試合を行った。

送別試合では、小学6年生の詠音チーム対高校生チーム(5人制)、中学生2人との詠音チーム対高校生チーム(3人制)、小学4・5年生3人対詠音くん一人の3試合を行い、惜別の想いを込めて木銃を交えた。

試合後に行った送別セレモニーでは、同学年の大桃紘都(ひろと)くんが「粟島でも頑張ってください」と記念品を渡すと、詠音くんは粟島にいく理由を「馬に乗りたい」「自立した生活を送りたい」からと話し、「粟島で(元気道場で学んだ)礼儀作法を忘れずに過ごしたい」と決意を表明した。滝沢代表は「詠音が戻ってきた時に、いまより、より良い元気道場で迎えることができるように、一人ひとりが自立して頑張ってください」と締めくくった。

粟島は村上市・岩船港から「高速双胴船きらら」で55分の所に位置する人口370人(平成27年度国勢調査)の日本海に浮かぶ島。しおかぜ留学は粟島浦村が平成25年から実施している制度で、島民との交流、粟島馬との交流などを中心とした豊かで個性的な教育体験をもとに、島の子どもたちと「しおかぜ留学」の子どもたちとが共に社会を生み出し、社会に貢献する人となることを目的としている。朝飼い・夕飼いなど牧場と馬に最大限特化したトレーニングコースと、牧場活動は朝飼いのみ、学校のクラブ活動・地域の文化・村のお手伝いなどを行うハピネスコースがあり、詠音くんはトレーニングコースに進む。

きっかけは昨年4月に放送されたTV番組「坂上どうぶつ王国」の特集コーナー。家族で見ていて、母親が「しおかぜ留学だね、面白そうだね。私も行きたい」とか盛り上がってたら「オレも行きたい」(詠音くん)となった。ダメと言えずに、島のことは知らなかったから、まずは行ってみようとなった。母親は反対をする判断材料探しの粟島訪問だったが、詠音くんはそこで出会った馬に心を掴まれ、留学を決めた。動物が好きで将来、看護師になりたい詠音くんは「命の大切さを改めて知る」ためにいく。ゲームや携帯電話を持ち込むことができない寮生活を送りながら、馬の世話をしながら乗馬訓練をして競技会出場を目指して3年間を過ごすつもりだ。

毎年夏に日本武道館で開催される全日本少年少女武道(銃剣道)錬成大会に小学1年生の時から出場していた詠音くんは、2年生の時に優秀賞(1位)、3年生で優良賞(2位)、4年生で優秀賞(1位)、5年生で努力賞(5位)と活躍してきた銃剣道をいったん休んで馬術にトライする。4月4日に粟島に渡り、自立した生活を始める。

送る会・送別試合の様子

2021年3月21日(三条市体育文化会館)


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