須貝龍応援団報告会
スキー日本代表チーム「SNOW JAPAN」(スノージャパン)でフリースタイル・スキークロス(FSSX)男子の須貝龍(すがいりょう・33)選手=チームクレブ=が、2025/2026シーズンの目標にオリンピックでのメダル獲得とワールドカップ(W杯)優勝を掲げた。
須貝龍応援団(太田英夫団長)の報告会が7月6日午後5時から、三条市下田公民館で開催された。須貝選手は参加した10人程の会員に向けて、2024/2025シーズンの結果などを報告。オリンピックイヤーとなる2025/26シーズンに向けての取り組みや目標を話した。
24/25シーズンは大会前のコース練習が6日しかできずぶっつけ本番のような状態でシーズンに突入、全14戦に出場した。序盤は苦戦したが年明けから持ち直し、W杯第12戦(2025.02.28/ジョージア グダウリ)で2位に入り、世界選手権(2025.03.21/スイス・サンモリッツ)では日本人初となる銅メダルを獲得した。
今季は筋力アップや膝への負担を軽減させるための重心の変更、再生医療、減量などを主に行い膝の状態はだいぶ良くなり、パワー勝負からシフトした「重心の改善」から滑りに安定感と力強さが出てきて勝負ができるようになった。
目標はミラノ五輪でのメダル獲得
アルペンからスキークロスに種目を変更して7年目の25/26シーズンは、体力面で腱に対してのトレーニング(アプローチ)、スタート技術面で初速を上げる練習、メンタル面などに取り組み、オリンピックも含めた全21レースに出場を予定している。
9月から約1ヶ月、スイスに遠征。一度、帰国して11月からオーストリアでコース練習を行なって12月の開幕戦に備える。2月はミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック。スキークロスはイタリア・リヴィーニョで2月21日に決勝が行われる。
FISランキング8位
24/25シーズンの須貝選手のランキングはFISポイント世界ランキングが8位、オリンピックランキング11位、W杯ランキング14位。
オリンピックランキング32位以内、W杯8位以内が2回以上など全日本スキー連盟(SAJ)が定める4つの五輪派遣基準は全てクリアしている。2026年1月中旬にSAJの内定発表がある予定。
ミラノ五輪でのライバルは、上半身の使い方が巧なイタリアのシモーネ・デロメディス(25)選手、前回の北京五輪の金メダリスト、ビッグイベントにすごく強いスイスのライアン・レゲッツ(32)選手、ワールドカップ総合優勝3回、空中バランスを崩さない体幹、圧倒的なパワーを持つカナダのリース・ハウデン(27)選手の3人を挙げた。
須貝選手はこの3選手の特長の上半身の柔らかさ、勝負強さ、股関節の可動域、体幹、圧倒的パワーを自身に取り込み、さらに自分の武器の戦略性、得意な高速ターンを加えてオリンピックで「勝負をしたい」とし、「オリンピックでのメダル獲得」、「シーズン前半でのW杯優勝」、「ランキング16位以内」を目標に上げた。
太田団長は「来年のオリンピックで応援よろしくお願いします!」とさらなる激励、支援を求めて1時間ほどで報告会を終了した。
F-SPOの取材に須貝選手は、24/25シーズンのW杯2位について「怪我明けで久しぶりの2位だったので、戻ってきた嬉しさがあった」、世界選手権3位については「ビッグイベントがあまり得意じゃなかったところで初めて取れたので嬉しかった」と喜んだ。ミラノ五輪については「4年前は1回戦敗退で悔しい思いをした。それを晴らすレースをしたい!表彰台に上がりたい!!」と意気込みを語った。
[須貝龍選手プロフィール]
新潟県胎内市出身。アルペンスキーの滑降やスーパー大回転、複合などの高速系種目で五輪出場を目指したが平昌オリンピック出場は逃した。北京五輪出場を目指して2018/19シーズンからスキークロスに種目を変更。2022年2月の北京五輪にFSSX日本代表として出場した。北京五輪では数センチの差で1回戦敗退となり、2026年のミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックを目指して活動をしている。
[須貝龍須貝龍応援団]
父親の仕事の関係で2015年から4年間ほど三条市で暮らした須貝選手を応援・支援しようと三条スキークラブが中心になって2018年5月に須貝龍応援団が発足。定期的に報告会を開くとともに、ジュニア世代を対象にした合同練習会やスキーキャンプで交流を深めている。
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