【陸上】パリ五輪1600mリレーで6位入賞の佐藤風雅選手が田上中でトークショー

佐藤風雅選手トークショー

新潟県田上町の田上中学校(小野浩校長・生徒数230人)で、パリオリンピック陸上競技男子1600メートルリレーで第3走を走り、アジア新記録で6位入賞した佐藤風雅選手(ミズノトラッククラブ)がトークショーを行った。

(投稿/2024年11月25日)


佐藤風雅(ふうが)選手(28)は1996年6月1日生まれ、茨城県出身。2024年パリオリンピックの陸上競技男子400メートル日本代表で、1600メートルリレーで第3走を走り、アジア新記録で6位入賞。世界陸上(オレゴン、ブダペスト)やアジア大会(杭州)などの国際大会に出場しているほか、2022年の日本選手権で優勝している。

トークショーは、中学生の健全なる育成を目的に県央スポーツネットワーク(中條耕太郎会長)が主催し11月22日、全校生徒が集合した体育館で開催した。県央スポーツネットワークは三条市、燕市、加茂市、田上町、弥彦村、見附市のスポーツ協会で構成する県央地域一帯のスポーツ振興を担いスポーツをつなぐネットワーク。

ステージ上に佐藤選手と、生徒代表の陸上競技部、ソフトテニス部、バスケットボール部、卓球部の部長4人が並び、山川心教諭が進行をして、佐藤選手が夢の実現のためにどのようにしてきたのかをテーマに質問に答える形で進めた。

陸上部部長は「400mを走る時にスタートからフィニッシュまでどんなことを考えて走っていますか?」と質問をすると佐藤選手は「前半は勝負しながらリラックスして、後半は『耐える』」。卓球部部長が「緊張にはどのように対処しているのか?」を尋ねると、「ブタペストではとても緊張した。どうやって会場に行ったのか、朝ごはんは何を食べたのか覚えてないくらいに。緊張はそれだけ向き合っているということでいいこと。緊張を受け入れることが大事」(佐藤選手)だと答えた。

ソフトテニス部部長は「競技前に食べるものは?」に佐藤選手は「試合の1週間位前から食べるものには気を付けている。揚げ物、肉の脂身などは控えて、消化のいいものを食べる」。バスケ部部長の「僕は背が低くて、身長の大きい選手を守れない」という悩みには、山川先生が「世界大会で体格差をどう感じたか」とさらに問いを重ねると佐藤選手は「個の力は大事だが人が集まった時に、個の力以上のものが出せることは日本人特有のもの」だと強みを答えた。

中学の3年間は野球部で高校から陸上へ転向した佐藤選手は「野球の練習はつらかった。全然打てないし、守備もうまくなかったから。スポーツをやる原動力は楽しさ。それは野球時代から変わっていない」と話をした。

会場の生徒からの質問コーナーでは、パリ五輪の選手村で一番美味しかったものは?、1500mを走で最後まで体力がもたないと感じて食生活を栄養重視に変えたら調子が上がってきた。今後、体つくりをどうしたら良いか?タンパク質は動物性、植物性のどちらを摂ったら良いか?の質問にはそれぞれ「チョコマフィンかピザ」、「筋肉量を落とさないように意識して」、「僕は基本的に動物性タンパク質」などと答えた。

生徒代表で3年・陸上部副部長の田澤陽太さん(15)が「佐藤選手が自分を信じる力があるという話をした。それは受験を控える3年生にとって、とても大事なことだと思った。僕も佐藤選手と同じ400mをしていて、200mを通過した時に身も心もボロボロ。そこからめちゃくちゃ耐える。それを(佐藤選手は)オリンピックなどの大舞台で自己ベストを出したり、すごいことだと思う。今日は田上中に来て下さり本当にありがとうございました」とお礼を述べて、1時間ほどでトークショーは終了し、佐藤選手は万雷の拍手の中を退場した。

佐藤風雅選手トークショーの様子

2024年11月22日(田上町田上中学校体育館)


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