須貝龍応援団報告会
北京五輪スキーフリースタイル男子スキークロス(FSSX)日本代表の須貝龍(すがいりょう・32)選手=チームクレブ=が、膝の故障のため2戦のみの出場となった2023/2024シーズンを振り返り、報告を行った。
須貝龍応援団(太田英夫代表)の報告会が6月1日午後3時から、新潟県三条市南五百川のスポーツセンターはやぶさで開催された。須貝選手は参加した30人程の会員に向けて、故障した膝の経過や23/24シーズンの結果、目標などを報告した。
故障は高校生の時に手術をした左膝が徐々に悪化して、去年4月に手術。左膝半月板のクッションがない状態で、骨と骨がぶつからないようにするための筋力アップをしながら、負担の少ない重心のポジション変更のためのトレーニングなどを行っている。11月からレースを欠場していたがレース勘が鈍らないように3月にレース復帰。ヴェゾナ(スイス)とイドレ(スウェーデン)のW杯2戦に出場して、36位、15位だった。
来シーズンに向けては、トップ16の選手の中で上位8人と下位8人のどこに違いがあるのかデータを分析したり、膝故障のために全レースの出場が難しくなるかもしれないので、出場レースを減らして選択して出場することで(全レース出場した場合と)同じような成績が残せないか?をシミュレーションしたところ、1レース出て1レース休む、という計算をするとポイントがほとんど変わらなかったことから、レース選択することによって「勝負強さを上げたい」(須貝選手)。
世界選手権があり、ミラノオリンピックの選考シーズンが始まる来季の目標は「ワールドカップでの優勝」。世界ランキングは第1シードを確保できる「16位以内」を目標においた。23レースが想定されるうち、12月に6レースに出場して一度日本に帰国。1月中旬頃から渡欧して、3月の世界選手権(スイス)まで戦う予定だと説明した。
メディアの取材に須貝選手は「北京オリンピックはすごく悔しい結果だったので(ミラノ五輪で)晴らせるように大会に挑みたい」と来季の意気込みを語り、これまでは体格で勝る外国人選手に対して「パワーで補おう」としてきたが、膝の故障で減量に方向転換したり、データ分析や戦略で対処していく方向に変わったと話した。
[須貝龍選手プロフィール]
新潟県胎内市出身。アルペンスキーの滑降やスーパー大回転、複合などの高速系種目で五輪出場を目指したが平昌オリンピック出場は逃した。北京五輪出場を目指して2018/19シーズンからスキークロスに種目を変更。2022年2月の北京五輪にFSSX日本代表として出場した。北京五輪では数センチの差で1回戦敗退となり、2026年のミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックを目指して活動をしている。
[須貝龍須貝龍応援団]
父親の仕事の関係で2015年から4年間ほど三条市で暮らした須貝選手を応援・支援しようと三条スキークラブが中心になって2018年5月に須貝龍応援団が発足。定期的に報告会を開くとともに、ジュニア世代を対象にした合同練習会やスキーキャンプで交流を深めている。
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