【高校野球】3年ぶりの招待野球で三条東高が春の選抜出場・只見高(福島)に勝利

令和4年度三条市高校野球交流大会

新潟県三条市の三条野球連盟(大山強一会長)は2022年6月11日、三条パール金属スタジアムで、国道289号八十里越区間の開通前の期待感の醸成と地域交流を目的に、令和4年春の第94回選抜高校野球大会に21世紀枠で出場した福島県立只見高校と市内2校(三条商業高、三条東高)との交流試合を行った。

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同連盟ではこれまで夏の甲子園予選大会に向けて、三条市内高校野球部の野球技術向上を目的に県外強豪校を招き強化試合を行う親善高校野球大会を行なってきたが、2020年、2021年と新型コロナウイルス拡大の影響で開催を見送ってきた。

また、市内高校4校の野球部との話し合いの中で、高校側は強化を進めたい一方、入部者減少で部活動が厳しくなることへの危機感があることから、これまでの親善高校野球大会に代えて、野球競技の普及、野球人口の拡大に取り組むことを目的とする交流大会を開催することとし、交流試合と野球教室を実施することとした。

令和8年に開通予定の国道289号八十里越を福島県立只見高校の生徒が自転車で踏破するイベントに以前から関わっていた大山会長が、踏破イベントでバスの運転・引率をしていた只見高校野球部の長谷川清之監督に「せっかく来られるんだから野球の試合をやりたいですね」と話をしたのがきっかけで交流大会を計画したが、その後、コロナ禍で話が進まなかったものがようやく実現。只見高野球部には去年から打診をしていたところにタイミングよく甲子園出場が決まった。

招待野球は三条市内の4校が参加して1日2校、2日間の日程で開催してきたが、福島県高野連からは県外の練習試合はいいが宿泊は不可という通達が出ていて、やむなく1日だけの実施となった。今回は三条商業高校と三条東高校の2校が只見高と対戦。来年もまだ1日しか実施できない場合は三条高、県央工業高が対戦することにしている。

三条市内の小中学生を対象に、高校生による野球教室も予定していたが、新型コロナウイルス感染による臨時休業等が続いている状況のために開催を見送った。

午前10時から行われた歓迎式で、只見高野球部員はマウンドを中心に横一列に整列。「只見高校は普通科3学級、90名の生徒が学んでおり、自然に恵まれ創立74年を迎える長い歴史と伝統を持つ高校です。野球部は令和4年の第94回選抜高等学校野球大会に21世紀枠で春夏を通じて初の甲子園に出場。1回戦では岐阜県の大垣日大高校と対戦し残念ながら1-6で惜敗しました。しかしながら小さな学校の大きな挑戦は野球を愛する人々に大きな感動と勇気を与えました。現在選手ひとり一人の意識が代わりチーム一丸となって夏の甲子園出場を目標に日々練習に励んでいます」とアナウンスが同校の紹介をした後、一人ひとりの名前を呼ばれた選手は元気よく「はい!」と返事をして一礼した。

ナイトゲームになった選抜大会のゲームをテレビ観戦した滝沢亮三条市長は「小さな学校の大きな活躍、最後の1点の獲得、本当に感動した」、「三条市と只見町は隣ではあるがまだ繋がっていない。今日の親善試合をきっかけに只見町と三条市の繋がりが強固になって八十里越の開通に向けて盛り上がっていきたい」と来賓の挨拶をした。

[第1試合|三条商業高校vs只見高校]
第1試合、三条商業高校対只見高校は10時15分にプレイボール。後攻の只見は初回に3点を先制。3、4回に加点し6回には吉津塁主将の3塁打などで5点を追加し試合を決めた。三条商業は5回、守備の乱れをついて3得点。9回にはヒットと四球で満塁のチャンスも1点のみに終わった。

チーム名 1 2 3 4 5 6 7 8 9
三条商業 0 0 0 0 3 0 0 0 1 4
只見 3 0 1 1 0 5 0 0 × 10

[第2試合|只見高校vs三条東高校]
午後1時20分からの第2試合は只見高校対三条東高校の対戦。第1試合でヒット14本の只見は三条東の高橋広野投手を打ち崩せず8回の1点のみ。三条東は2回に2点を挙げると、3回に大桃涼主将の3塁打などで1点を追加。8回には満塁のピンチもあったがそのまま逃げ切った。

チーム名 1 2 3 4 5 6 7 8 9
只見 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
三条東 0 2 1 0 0 0 0 0 × 3

試合後のF-SPOの取材に只見高の長谷川監督は、11年前から自転車での八十里越踏破イベントに参加してきて「コロナの影響と各自治体の規制、そういう中で野球をやらなきゃいけない苦しい状況の中でも交流戦ができる喜びはひとしお」だと大会への思いを語った。試合については「打力が弱いので、遅いボールを引きつけて打ち返すというテーマを持ってやっているが試合になると萎縮したり思ったようにできないというのが現状」、「夏の大会まであと一月、そういうところを確実に上げていき1点でも多く得点したい」と課題をあげた。三条商業戦は「初回の3点は形よく、打球方向も良く点数を取った。5回は相手のミスもあり点をいただいた」、2試合目の三条東戦は先発・大竹優真投手の変化球が全然入らなかったが「4回以降は変化球を1球も投げずに0点で抑えたのは、調子が悪いながらにどう組み立てるかを実践できた」とした。三条のチームに対しては「3番、4番がしっかりとスイングしていた。間違えると怖い打者がいた」、「1点入れば流れが変わるチャンスもあったが、要所要所をうまく抑えれられてしまった」と振り返った。

三条市高校野球交流大会の様子

2022年6月11日(三条パール金属スタジアム)
[歓迎式]

[第1試合|三条商業高校vs只見高校]

[第2試合|只見高校vs三条東高校]

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