【オリンピック】ポルトガル女子体操・フィリッパ・マルティンス選手が本番と同じ器具が揃っている加茂市で事前合宿

東京オリンピックに出場するポルトガル女子体操のフィリッパ・マルティンス選手(25)が2021年7月14日から新潟県加茂市で事前合宿に入った。大会で使用するものと同じ器具が揃っている加茂市体操トレーニングセンターで、本番での最高のパフォーマンスのための準備をして大会に備える。

体操女子個人総合に出場するマルティンス選手とジョゼ・フェレイリンニャコーチが13日に羽田空港から加茂市に到着。14日から18日まで体操トレーニングセンターを練習会場にオリンピックの事前合宿を行っている。
練習1日目となった14日、20人程の市職員たちがポルトガル国旗を振りながら出迎える中、マルティンス選手たちは加茂市のマイクロバスで午前10時過ぎににトレーニングセンター入り。

感染症対策のため市民との交流も行えず、練習会場も非公開。1日目の練習は時差ぼけをとり、器具に慣れるためにストレッチ主体で午前に約1時間、夕方から2時間ほど行った。

午前の練習が終わった後に二人は報道陣の取材に、選手団補佐の日置圭一さんがポルトガル語を通訳して対応。
2度目の五輪出場となるマルティンス選手は加茂市について、オリンピックの事前合宿地がなくて「困っていたところに手を差し伸べていただいた」、「器具も施設も素晴らしく、何よりも歓待していただいているのが嬉しい」と喜び、「素晴らしい施設なのでこの施設を使って最高のパフォーマンスを出したい」とした。

オリンピックでの目標についてマルティンス選手は「自分自身最高のものできたと思えればいい」と話すとコーチは「決勝に残ること」と述べ、マルティンス選手の名前がついた段違い平行棒の技『マルティンス』を「一番みてもらいたい」、「正確で美しい演技を見せたい」と語った。

日本とポルトガルの国旗が描かれた白布に書かれた市民からの寄せ書きにマルティンス選手は、オブリガーダ(ありがとう)と繰り返し、「本当に嬉しい、すごく力になる」と喜び、「なかには体操競技をしている子もいると思うが、ぜひ頑張って欲しい」とエールを送り、練習会場に持ち込み、平均台に広げたりしていた。

オリンピック体操競技は有明体操競技場を会場に、女子予選は7月25日から始まり、29日に個人総合決勝が行われる予定。

当初、加茂市ではロシア男女体操チームの事前合宿受け入れを予定していたが、4月にロシア体操連盟から、合宿による感染リスクが大きすぎ、最悪の場合にはオリンピックの出場が出来なくなる恐れがあるため「代表選手チームの加茂市での事前合宿は行わずに、直接東京に向かうことを決断した」とする文書が届き受入れを断念。その後、複数のチームから打診があり、その中でポルトガルは、少人数、短期間での合宿であること、既にワクチン接種済みで毎日PCR検査を実施していることなどを評価し受入れを決めた。

新型ウイルス感染症が収束しない中での合宿受入れで、直接市民と接触することは出来ないため、練習風景の動画配信や応援メッセージ等での交流を進めていて、Youtubeの加茂市公式チャンネルには応援メッセージ動画やマルティンス選手の練習動画などがアップされている。
▼市民の応援メッセージ

▼マルティンス選手の練習の様子

マルティンス選手の練習の様子

2021年7月14日(加茂市体操トレーニングセンター)


Comments are closed