カヌースプリント競技の當銘孝仁選手(とうめたかのり・28)=三条市スポーツ協会=が東京オリンピック代表に内定したの受け、2021年6月15日、新潟県三条市は応援する懸垂幕を設置した。
懸垂幕は長さ6メートル50センチ、幅90センチ。上3分の1程に赤地に白い文字で「祝 東京2020オリンピック日本代表内定」、その下にカヌー競技から水をイメージするブルーのグラデーションの背景に黒文字で「カヌースプリント男子カナディアシングル1000m當銘孝仁選手」とある。
三条市スポーツ協会の野崎勝康会長や岩瀬晶伍事務局長、池内真由美さん、市職員等が東京五輪のうちわを振るなか、低層棟の屋上から懸垂幕が降ろされた。野崎会長は「懸垂幕が目に止まり、市民の盛り上がりを期待する。當銘選手の活躍をぜひ支援して欲しい」と取材に答えた。
母・みゆきさんから感謝の言葉
當銘選手の母・みゆきさんは6月2日、F-SPOが三条市スポーツ協会の投稿をシェアしたFacebookの投稿に「三条市の皆様のご支援に感謝申し上げます。ありがとうございます。」とコメントを寄せている。
當銘選手は沖縄県糸満市出身。大正大学卒業の2015年から三条市スポーツ協会(当時は三条市体育協会)に所属。沖縄水産高校時代に始めたカヌースプリント・カナディアン競技でインターハイ、インカレ優勝。ジュニア、U23、A代表と各年代の日本代表として活躍。世界選手権やワールドカップにも出場。リオオリンピックでは出場まであと一歩と迫った。
日本最高峰となる日本カヌースプリント選手権大会では2016年・17年と連覇(C-1・1000m)。2020年9月の選手権ではペア(C-2・1000m)で2位以下に15秒以上の差をつけて圧勝した。
東京オリンピックへは男子カナディアンペア(C-2)1000mでの出場を目指し、沖縄水産高の後輩・大城海輝(おおしろかいき・28)選手とペアを組み、オリンピック予選のシニア世界選手権大会(ハンガリー・セゲド、2019年8月)やアジア選手権(タイ・チョンプリ、2021年5月5日)に挑んできた。特にアジア選手権ではトップと0.17秒の僅差まで迫るも、日本の出場枠獲得には至らなかったため、日本カヌー連盟は開催国枠を使って、2021年5月30日に石川県小松市・木場潟カヌー競技場で、カヌースプリント男子カナディアンシングル(C-1)1000mの東京2020オリンピック代表選手選考会決勝レースを実施。當銘選手ら9人が出場し代表1枠を賭けて戦った。
レースは當銘選手が序盤からリードしてリズムを作ると、500mでトップに立ちそのままゴール。世界で戦ってきた勝負強さを見せつけて2位に3秒差の1位でゴール。オリンピック代表内定を決めた。
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