【パラスポーツ】「チャレンジすることはcho楽しい~!」 パラリンピアン・根木慎志さんが燕北中で体験型出前授業

『あすチャレ!School』2021

パラスポーツ体験型出前授業「あすチャレ!School」2021が2021年11月9日午後2時から、新潟県燕市の燕北中学校(有本千晴校長)で開催された。講師の男子車いすバスケットボール日本代表キャプテンとしてシドニー2000パラリンピックに出場した根木慎志さんが体験談を話し、1年生47人がパラスポーツの体験をした。

東京オリンピック・パラリンピックで選手村の副村長を務めた根木さんは選手村の役割を、競技のために体調を整え、トレーニングをし、休養や食事をする大切な場所だとし、世界中の人が食べられる食事が用意された食堂では燕市で作られたカトラリーが使われて「デザインも美しく、使いやすいものだった。選手たちに評判だった」と紹介した。

近代オリンピック・パラリンピックの成り立ちと意義について説明し、パラリンピックのコンセプトは「違いが輝く世界」で、パラリンピックに来る人の障がいはみんな違っていて「違いって、とても素晴らしい」ことだと述べた。

車いすバスケットボールの競技用車いすを使っての車いすリレー体験では参加者全員が競技用車いすに乗車して操作を体験。生徒の代表や先生による車いすバスケットボールゲームも行い、うまく動けずボールを運べなかったり、シュートを打ってもゴールまで届かなかったりすることもあったが、生徒たちは「シュートが難しかった」「思い通りに動けなかったけど楽しかった」などや、先生は「みんなの応援のお陰で頑張れた!」と根木さんによるゲーム後のインタビューに答えた。根木さんは応援の大切さを説き、随時「応援」の拍手を求め、生徒たちの気持ちを上手に盛り上げ、ゲームでは人見知りな生徒たちが段々と拍手に力を込め、力いっぱい赤チーム、白チームの「応援」をして盛り上がっていた。

ゲーム後の講話で根木さんは、車いすバスケットボールの体験でシュートが入った人も入らなかった人もいた。難しかったけど楽しかったと言っていた。得意なこと苦手なことがあると思う、うまくいくこともあればいかないこともある「でもみんなで一生懸命チャレンジすることは、cho〜楽しい!」。

「パラリンピック選手はあきらめない」。鍛えたり、いろんな努力や工夫をする。周りの人たちの応援もあって、できないをできるに変える。人間の可能性を感じることができる。

今みんながやっている難しい勉強は「「チャレンジすること」を勉強している」。大切なのはチャレンジすること。最後まで諦めないで楽しむこと。根木さん自身は難しいことほど「1回やらしてみて」とチャレンジをする。「笑けるくらい難しい」と思うが、これを頑張ってできる人もいれば一生懸命楽しんでいる人もいると思うと新しいチャレンジができる。「できる、できない関係なしに諦めずに楽しみながら、いろんなことにチャレンジして頑張ってください。」とメッセージを伝え、3時半頃に出前授業を終えた。

「あすチャレ!School」は日本財団パラリンピックサポートセンターが主催。燕市では2校で開催され9日に燕北中学校、10日に小池中学校で実施し、根木さんの体験談を聞いたり、パラスポーツを体験して、人間の多様性や強さを学び、可能性に挑戦する大切さを学んだ。

[根木慎志さんプロフィール]
岡山県出身。高校3年生の時、突然の交通事故で脊髄を損傷。以後、車いすでの生活となるが知人の勧めで車いすバスケットボールに出会う。2000年シドニーパラリンピックでは男子車いすバスケットボール日本代表キャプテンを務める。現役時代から「出会った人と友達になる」というライフテーマをモットーに全国各地の小中高等学校を訪れ、講演やパラスポーツ体験授業を行ってきた。現在はこれまでの経験を活かし「あすチャレ!スクール」の講師として全国各地で授業を行う。

あすチャレ!Schoolの様子

2021年11月9日(燕北中学校体育館)

写真等の掲載について⇒
プライバシーポリシーのページへ⇒


Comments are closed