「健康経営優良法人」を取得した三条市スポーツ協会は『市民の「Well-being(ウェルビーイング)」の実現』を目指す

三条市スポーツ協会が2年連続「健康経営優良法人」を取得達成

新潟県三条市の一般社団法人三条市スポーツ協会(中條耕太郎会長、職員24人)が2023、24年と2年連続で「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」を取得達成した。「スポーツを始めとした多様な文化活動を通じて、笑顔で人と地域を繋げ、楽しいまちづくりに貢献する」を基本理念に掲げ、市民の「Well-being(ウェルビーイング)」の実現、誰もがスポーツを楽しめる共生社会の実現を目指す。

(投稿/2024年10月10日)

「健康経営優良法人」取得

健康経営優良法人は、国(経済産業省)と日本健康会議が、地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度。協会けんぽや商工会議所等が健康経営に取り組む企業をサポートしている。協会けんぽ新潟支部は令和6年3月に「健康経営優良法人2024」として、大規模法人部門で7社、中小規模法人部門で245社の認定を発表した。中小規模法人部門で三条市の事業所は三条市スポーツ協会を含めて20事業所が認定されている。


三条市スポーツ協会は「スポーツを始めとした多様な文化活動を通じて、笑顔で人と地域を繋げ、楽しいまちづくりに貢献」を基本理念に掲げ、三条市民スポーツ大会など各種スポーツ大会を開催し、地域スポーツ活動支援やスポーツを通じた地域活性化に関する事業を実施。部活動の地域移行を推進しているほか、三条市栄体育館など公共スポーツ8施設に加え、今年度から三条市体育文化会館の指定管理も受託し貸館業務等を行なっている。三条市総合型地域スポーツクラブ、さんじょう健康運動教室の運営も行なっている。

事業運営においてはスタッフひとりひとりの心身の健康が必要不可欠であり、業務の生産性向上はもとより、スポーツ・健康を推進する組織としてスタッフ自らが「健康増進」の模範を示すべきという考えから、スタッフの心身の健康管理を経営的な視点で考え、2022年から健康経営に戦略的に取り組んできた。

禁煙率100%を達成

もともと健康面で意識が高く、普段からスポーツや運動に親しむスタッフが多かった。働く場となる管理施設が全面禁煙であることや禁煙サポートアプリを推奨するなどの効果から禁煙率100%を達成。福利厚生の一環として管理施設内のトレーニングルームや三条市総合型地域スポーツクラブのフィットネスプログラム参加を無償で利用可能とし、運動機会の提供をした。


自治体が提供している健康管理アプリ「グッピーヘルスケア」を活用したウォーキングを推奨、新潟県や協会けんぽ主催のウォーキングイベントに参加するなど運動習慣の定着化を図ったところ、8割以上のスタッフが「スポーツ協会が健康づくりに熱心である」と回答するなど理解が深まり、意識や生活習慣の改善につながった。

朝礼スピーチ

朝礼で週1回、朝礼スピーチの時間を設けている。職員が交代で自己紹介やおすすめの本などのテーマで3分程のスピーチをする。10月10日は健康にまつわる話をテーマに常務理事の岩瀬晶伍さんが「腸活」のために腸内細菌を意識した食事の摂り方について話をした。

健康経営の指標・目標

高血圧症の改善や定期健診ならびに再検査の受診率、運動実施率など7つの健康経営の指標を定め、平均病欠日数を表すアブセンティーズムを3日以下、血圧リスク保有率を20%以下などの具体的な目標値を定め取り組みを進め、PDCAサイクル(Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Act(改善))で効果を検証し、フィードバックをしている。

市民の「Well-being」の実現

健康経営優良法人の取り組みについて岩瀬さんは、職員の健康意識を高めること、スポーツ振興事業の推進する立場として自らが健康増進に取り組むことが目的だと説明。ウォーキングや身近な話題でコミュニケーションが「活発になって来ている」、「みんなの健康意識や、仕事に対するモチベーションも少しずつその素地ができてきている」と話し、「持続可能な経営体制を整えることが非常に重要」で、そのために「人材が大事」だと強調した。

三条市スポーツ協会は「する・みる・支える・繋がるスポーツ」で健康増進・スポーツ振興事業を推進し市民の「Well-being」の実現、誰もがスポーツを楽しめる共生社会の実現を目指していく。

[Well-being(ウェルビーイング)]
身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的に良好で満たされている状態にあることを意味する概念


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